○岩沼市議会ハラスメント防止及び根絶に関する条例

令和8年1月14日

条例第1号

(目的)

第1条 この条例は、岩沼市議会議員(以下「議員」という。)が互いに人格を尊重し、相互に信頼し合い、議員及び議会としての役割を十分発揮するため、議員間のハラスメント、議員から職員に対するハラスメント及び議員から市民に対するハラスメントを防止し、及び根絶するための処置を講じ、もって信頼される議会の実現を図ることを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 職員 特別職の職員、一般職の職員、臨時的任用職員、会計年度任用職員、派遣職員等市の機関で働く全ての職員をいう。

(2) ハラスメント 次に掲げるものをいう。

 セクシュアルハラスメント及びジェンダーハラスメント 性的志向又は性自認に関する偏見に基づく言動その他相手方を不快にさせる性的な言動であって、相手方の就業及び活動環境を害することをいう。

 パワーハラスメント 職務上の地位、権限又は優位性を背景に業務の適正な範囲を超えた人格及び尊厳を侵害する言動により、精神的又は身体的な苦痛を与え、相手方の就業及び活動環境を害することをいう。

 妊娠、出産、育児又は介護に関するハラスメント 妊娠、出産、育児若しくは介護に関する制度又は措置の利用に関する言動並びに妊娠、出産、育児又は介護に関する言動により相手方の就業及び活動環境を害することをいう。

 その他のハラスメント からに掲げるもののほか、他者に対する言動等により行為者の意図には関係なく尊厳を傷つけ、不利益若しくは脅威を与え、人権を侵害し、又は不快にさせる行為をいう。

(3) 言動 直接的な言動及び態度、身振り、誹謗、中傷、風説の流布、ソーシャルネットワーキングサービス等を利用した発信行為等の間接的な言動をいう。

(議員の責務)

第3条 議員は、市民の代表者として常に高い倫理観を持ち、ハラスメントが個人の尊厳を不当に傷つけ、人権侵害に当たることを認識し、ハラスメントの防止及び根絶に努めなければならない。

2 議員は、自らの行動又は言動によるハラスメントがあると疑われたときは、自ら誠実な態度で疑惑の解明に当たるとともに、説明責任を果たさなければならない。

3 議員は、議員間のハラスメント若しくは議員から職員若しくは市民に対するハラスメントに当たる行動又は言動を行っていると疑われる事態に遭遇したときは、当該行動又は言動を行っている議員に対し厳に慎むべき旨を指摘し、解決するよう努めるとともに、当該事案を議長に報告しなければならない。

(議長の責務)

第4条 議長は、ハラスメントの防止及び根絶に努めるとともに、議員によるハラスメントがあると認められるときは、迅速かつ適切に必要な措置を講じなければならない。

(研修等)

第5条 議長は、ハラスメントの防止及び根絶を図るため、議員に対し必要な研修等を実施しなければならない。

2 議員は、前項に規定する研修等を受けなければならない。

(相談員)

第6条 ハラスメントに関する申出、相談等(以下「申出等」という。)の円滑かつ公正な解決を図るため、議会事務局内に議会ハラスメント相談窓口を設置し、相談員を置く。

2 相談員は、議長及び議会事務局長をもって充てる。ただし、本文に規定する者がハラスメントとの関係が疑われる場合は、相談員になることができない。

3 前項に規定する相談員のほか、必要に応じて議長が指名する者を相談員にすることができる。

4 相談員は、申出等を行った者(以下「申出人」という。)からの聴取等による事実の確認及び調査並びにハラスメントに関する相談(以下「調査等」という。)を行うものとする。

(不利益な取扱いの防止義務)

第7条 議長は、申出人による調査等への協力その他当該ハラスメントへの対応に起因して、当該申出人が不利益を受けることがないよう配慮しなければならない。

(審査委員会の設置等)

第8条 議長は、必要と認められるときは、ハラスメントの事実関係を把握し、認定するとともに、第13条第1項に規定する措置及びハラスメントの防止策を講ずるための審査を行うため、岩沼市議会ハラスメント審査委員会(以下「審査委員会」という。)を直ちに設置しなければならない。

2 審査委員会は、申出人の求めがあったときは、事案の審査等の途中であっても、審査を終えることができる。

(審査委員会の組織)

第9条 審査委員会は、議員及び弁護士その他のハラスメントに関する専門的な知識を有する者のうち、議長が指名する委員3人以上で組織する。この場合において議長は、委員の男女構成比が偏らないよう配慮しなければならない。

2 審査委員会に会長及び副会長を置き、委員の互選によりこれを定める。

3 会長は、審査委員会を代表し、会務を総理する。

4 副会長は、会長を補佐し、会長に事故があるとき、又は会長が欠けたときは、その職務を代理する。

(審査委員会の会議)

第10条 審査委員会の会議は、会長が招集する。ただし、会長が互選される前に開かれる会議は、議長が招集する。

2 審査委員会は、委員の半数以上が出席しなければ、会議を開くことができない。

3 審査委員会は、審査のため必要があると認めるときは、識見を有する者等に対し、その出席を求め、意見を聴くことができるものとする。

4 審査委員会の議事は、出席委員の過半数で決し、可否同数のときは、会長の決するところによる。

5 前項の規定にかかわらず、審査委員会は、申出等の対象とされた議員(以下「審査対象議員」という。)について、第13条第1項各号に掲げる措置を講ずるべき旨を審査の結果として報告しようとするときは、委員の3分の2以上の者が出席し、その4分の3以上の多数によりこれを決定しなければならない。

6 審査委員会の会議は、非公開とする。

(審査結果の報告)

第11条 審査委員会は、審査を終えたときは、速やかにその結果を議長に報告しなければならない。

(審査結果の通知及び弁明)

第12条 議長は、審査の結果の報告を受けたときは、申出人及び審査対象議員に対し、その内容を通知するものとする。

2 前項の規定により通知を受けた審査対象議員は、その通知を受けた日から14日以内に、弁明書(審査の結果に対する弁明を記載した書面をいう。)を議長に提出することができる。

(審査結果の措置及び公表)

第13条 議長は、審査の結果の報告があったときは、議員全員協議会に諮り、ハラスメントの事実が確認された議員に対して、次の各号のいずれかの措置を講ずることができる。

(1) 議員の辞職勧告を行うこと。

(2) 議会の役職の辞任勧告を行うこと。

(3) 一定期間の出席自粛勧告を行うこと。

(4) この条例の規定を遵守させるための警告を行うこと。

(5) 前各号に掲げるもののほか、議長が必要と認める措置を行うこと。

2 議長は、前項の規定により措置を講じたときは、ハラスメントの事実が確認された議員の氏名及びその要旨を議会報及び議会のホームページに掲載し、公表するものとする。

3 前項の規定にかかわらず、申出人が公表を望まないときは、ハラスメントと認定された行動又は言動を行った議員の氏名及びその要旨を公表しない。

(議長職務の代行)

第14条 議長が調査等の対象となったときは副議長が、議長及び副議長が共に調査等の対象となったときは議長及び副議長を除く議員在職期間の最も長い議員が、この条例に定める議長の職務を行うものとする。ただし、議員在職期間の最も長い議員が複数あるときは、そのうち年長の議員が議長の職務を行うものとする。

(被害者等のプライバシーの保護)

第15条 議員、相談員及び審査委員会の委員その他事案の処理に携わる者は、ハラスメントの被害者及び関係者のプライバシーの確保に十分配慮し、当該ハラスメントに関し職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。

(委任)

第16条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、議長が別に定める。

(施行期日)

1 この条例は、公布の日から施行する。

(継続的検討)

2 議会は、この条例の施行後3年ごとに、この条例の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。ただし、社会情勢その他の状況の変化を踏まえ、必要があると認めるときは、検討を早めることができる。

岩沼市議会ハラスメント防止及び根絶に関する条例

令和8年1月14日 条例第1号

(令和8年1月14日施行)