令和３年第４回岩沼市議会定例会施政方針並びに提案理由書

更新日：2023年7月25日

令和３年第４回岩沼市議会定例会の開会に当たり、市政の概要について御報告申し上げます。議員各位の御理解と御協力を賜りたいと存じます。

新型コロナウイルス感染症対策

はじめに、新型コロナウイルス感染症対策について申し上げます。

先月27日から今月12日までを期間とする緊急事態宣言が宮城県に発令され、県内全域に日中を含めた不要不急の外出の自粛、酒類やカラオケ設備を提供する飲食店への休業、それ以外の全ての飲食店への営業時間短縮等の要請が行われております。

また、感染は全国的にこれまでにないスピードで拡大し、本市においても若年層を含めた幅広い世代で見受けられ、もはや、いつ、どこで感染が急拡大しても不思議ではない状況にあります。

このため、本市でも感染拡大防止を最優先に捉え、緊急事態宣言中の公共施設を原則として臨時休館とさせていただいております。市民の皆様には、昨年春以降、感染拡大を防止するため様々な対策に御協力いただいておりますが、感染力が強く、重症化リスクが高いといわれている変異株による感染の再拡大には、今後も強い危機意識をもって対応していく必要があります。更なる御不便をおかけすることもありますが、感染拡大を食い止めるための行動に、御理解と御協力を重ねてお願いしてまいります。

次に、新型コロナウイルスワクチン接種について申し上げます。

65歳以上の高齢者で希望する方へのワクチン接種については、７月末までに概ね完了し、今月５日時点で２回の接種を終えた高齢者は１万１，213人、接種率は91．１％に達しており、若年層を含めた全体では１万８，970人、接種率は48．０％となっております。

また、妊娠中の方が感染した場合においては、重症化リスクを伴うことから、優先する予約枠を追加し、先月30日から受付を開始いたしました。

引き続き、市民の皆様が安心して安全かつ円滑に接種ができるよう努めるとともに、接種を希望する全ての方へのワクチン接種が早期に完了できるよう取り組んでまいります。

次に、経済対策について申し上げます。

緊急事態宣言期間に係る営業時間短縮等の要請に全面的に御協力いただいた市内事業者の皆様に対する岩沼市新型コロナウイルス感染症拡大防止協力金については、速やかな支給を行うため、所要の準備を進めております。まん延防止等重点措置の適用に係る要請分については明日から、緊急事態宣言に係る要請分については13日から申請受付を開始し、事業者の皆様に１日も早く支給できるよう努めてまいります。

また、市の独自支援策のひとつである第２回事業継続応援給付金については508事業者、第１期、第２期の新型コロナウイルス感染症拡大防止協力金については130事業者137店舗への振込みを完了し、いずれも交付事業を終了しております。

１セット７，500円分のいわぬま地元応援割増商品券については、用意したセット数の96．６％、１万９，325セット1億４，493万７，500円分を販売いたしました。商品券は順調に使用されておりますが、有効期間が来月10日までのため、使い忘れのないよう周知してまいります。

なお、いわぬまエアポートマラソン、敬老のつどい、ハナトピア岩沼秋の収穫祭については、感染拡大防止のため、やむなく中止といたしました。

令和２年国勢調査結果速報

令和２年国勢調査結果速報について申し上げます。

令和２年国勢調査に係る人口及び世帯数の速報値が６月25日に国から発表されました。

本市の人口は、前回の４万４，678人から587人減の４万４，091人となり、緩やかな減少に転じております。

今後、男女の年齢別人口、就業別人口等の詳細な調査結果が順次公表されますので、それらを分析しながら、次の政策に活用してまいります。

ゼロカーボンシティ実現に向けた取組

ゼロカーボンシティ実現に向けた取組について申し上げます。

本市ではゼロカーボンシティの実現に向け、令和４年度に地球温暖化対策の推進に関する法律に基づく「地方公共団体実行計画（区域施策編）」の策定に着手する予定でおります。

その前段として、本市域内における自然的、経済的、社会的条件を踏まえた温室効果ガス削減のための基礎情報の収集・分析、温室効果ガスの将来推計等に関する調査検討業務について、国の支援制度を活用しながら取り組んでまいります。

島根県雲南市への職員派遣

島根県雲南市への職員派遣について申し上げます。

山陰地方各地に記録的な大雨をもたらした令和３年７月豪雨災害により甚大な被害を受けた雲南市から職員派遣の要請がありました。

特に道路及び河川の被害が深刻なことから、その災害復旧を支援するため、10月から11月までの間、技術職員を延べ４名派遣する予定でおります。

なお、雲南市からは、平成24年度から28年度の間、応援職員の派遣を受け、東日本大震災からの復旧・復興に御尽力いただきました。震災で全国の自治体等から受けた支援に対する恩返し、恩送りとして、今後もできる限りの支援を行ってまいりたいと考えております。

岩沼藩ゆかりの三都市交流

岩沼藩ゆかりの三都市交流について申し上げます。

岩沼藩ゆかりの歴史的なつながりを持つ福島県三春町及び岩手県一関市との交流を深めるため、三春町から寄贈される滝桜の植樹式を今月28日、現在建設中の（仮称）西部地区防災コミュニティセンターの敷地内において、感染症対策を講じた上で実施する予定としております。

この植樹式を契機として、三春町及び一関市との歴史的文化交流が更に深まるよう取り組んでまいります。

防災・減災事業の推進

防災・減災事業の推進について申し上げます。

７月４日の総合防災訓練においては、個人や家庭では緊急情報の受信状況や避難行動の確認を、市全体では避難所開設訓練を行い、避難所開設訓練では、町内会の防災担当者や防災士など約220人が開設手順や運営手法を確認いたしました。

また、７月27日から翌日にかけての台風第８号への対応については、夜間に台風が本市を通過する予報であったことから、明るい時間帯に警戒レベル３の高齢者等避難を発令し、避難所３か所を開設いたしました。

今後も状況に応じた早めの避難を呼びかけていくとともに、市民の防災・減災意識の向上に引き続き取り組んでまいります。

東京オリンピック・パラリンピック大会

東京オリンピック・パラリンピック大会について申し上げます。

７月23日のオリンピック開会式に向けて実施された聖火リレーは、市民３名を含む19名のランナーが６月21日に本市を走行し、また、先月７日には、パラリンピック聖火の種火となる採火を玉浦西地区で実施いたしました。

新型コロナウイルス感染症の影響により、本市の復興ありがとうホストタウン相手国である南アフリカ共和国選手団の訪問は実現しませんでしたが、現地の方々とのオンライン交流やＳＮＳによる応援メッセージの発信等の取組を通じて、東日本大震災から復興した姿と復興支援への感謝の気持ちを国内外にお伝えいたしました。

これまでの取組を本市の復興のレガシーとして大切にし、未来につなげてまいります。

岩沼市デジタル化推進計画の策定

岩沼市デジタル化推進計画の策定について申し上げます。

国が昨年12月に策定した自治体デジタル・トランスフォーメーション推進計画等に基づき、本市のデジタル化施策に係る推進の方向性、自治体が重点的に取り組むべき具体的事項、庁内における推進体制等を盛り込んだ、令和７年度までを計画期間とする岩沼市デジタル化推進計画を策定いたしました。

この計画により、行政サービスにおける利便性の向上を図るとともに、新たな価値の創造や共創の実現を目指してまいります。

地域密着型認知症高齢者グループホームの整備

地域密着型認知症高齢者グループホームの整備について申し上げます。

第７期高齢者福祉計画及び介護保険事業計画から継続して進めていた玉浦小学校区への地域密着型認知症高齢者グループホームの整備については、公募の結果、県内で運営実績のある１事業者から応募がありました。

これを受け、７月16日に有識者、市民等で構成する岩沼市地域密着型サービス事業者選定委員会を開催し、当該事業者を整備及び運営を行う事業者に選定いたしました。

事業者の計画では、今後、地域住民の理解を得ながら施設整備を進め、令和５年３月の開設を目指すとしております。

市としましても、防災対策での地域との連携など地域に開かれた施設となるように助言等を行ってまいります。

敬老のつどいの中止

敬老のつどいの中止について申し上げます。

今月開催を予定しておりました敬老のつどいについては、感染拡大防止の観点から、昨年度に引き続き開催を中止することにいたしました。

このため、本年度対象となる80歳以上の市民約３，800名の皆様に対し、多年にわたり郷土の発展に尽くされた御功績と御労苦に心から敬意を表し、敬老祝いとして敬老商品券をお送りし、長寿のお祝いを申し上げたいと考えております。

今後のお祝いの在り方については、これまでの一堂に会する形ではなく、身近な地域で参加者が楽しめ、世代間交流が図れるなどの地域のつながりや支え合いを重視した形での開催を念頭に置いて、地域住民、地域包括支援センター、社会福祉協議会等の意見を伺いながら検討してまいります。

ひとり親世帯以外の低所得の子育て世帯に対する子育て世帯生活支援特別給付金

ひとり親世帯以外の低所得の子育て世帯に対する子育て世帯生活支援特別給付金について申し上げます。

新型コロナウイルス感染症による影響の長期化に伴い、その実情を踏まえた生活の支援を行うため、先月末までに本給付金を170世帯に支給いたしました。

今後は、新生児分や家計急変者等への支給を進めてまいります。

令和３年産米の作付面積

令和３年産米の作付面積について申し上げます。

宮城県から当初示された「生産の目安」は917ｈａでしたが、新型コロナウイルス感染症の影響による消費減退分19ｈａの減少もあり、最終的な令和３年産米の作付面積は842ｈａとなりました。

主食用米の「生産の目安」が年々減少していることから、需要の多い非主食用米、大豆等への転作支援を関係機関と連携しながら行ってまいります。

令和元年台風19号による農業用施設等被害への対応

令和元年台風19号による農業用施設等被害への対応について申し上げます。

台風19号による被害を受けた農業用施設等のうち未復旧の大規模農地や農業用施設12か所と山地５か所の災害復旧工事については、６月末までに全て完了いたしました。

いわぬま産業まつり

いわぬま産業まつりについて申し上げます。

厳しい経営環境が続く市内の事業者が自社の事業について紹介する機会を設け、市民の皆様に楽しみながら岩沼の産業を知ってもらうことを目的として、岩沼市観光物産協会の主催による「いわぬま産業まつり」の開催が11月６日に予定されております。

この催しは、市制施行50周年記念事業の一環として勤労者活動センターを会場に行われますが、新型コロナウイルスの感染状況を注視しながら準備を進めることになっております。

ごみ分別促進アプリ

ごみ分別促進アプリについて申し上げます。

７月１日から、家庭ごみの分別やリサイクルの更なる促進及び市民サービス向上のために、ごみ分別促進アプリの配信を開始し、先月末時点で300人を超える方々に御利用いただいております。

今後もごみの分別やリサイクルの普及啓発を効果的に行い、ごみ減量に取り組んでまいります。

岩沼橋の架替工事

岩沼橋の架替工事について申し上げます。

平成29年９月から進めてきました岩沼橋の架替工事については、７月27日に供用開始いたしました。

関係住民の方々の御理解、御協力に厚く感謝申し上げます。

学校の情報環境整備

学校の情報環境整備について申し上げます。

昨年度、児童生徒１人１台のタブレット型コンピュータ端末の整備が完了しておりますが、引き続き情報環境整備を図るため、市内中学校の普通教室にプロジェクターを、パソコン室に大型ディスプレイを整備いたしました。

今後も、児童生徒のＩＣＴ活用能力を育成するため、学校の情報環境整備を進めてまいります。

スクールボランティア

スクールボランティアについて申し上げます。

市内の建設会社で構成する岩沼建設産業同友会の社会貢献事業の一環として「第12回スクールボランティア」が７月14日に行われました。

本年度は市内４中学校を対象に、同会に所属する40名が各学校に分かれ、ＰＴＡ等の奉仕活動では困難な重機や資機材を要する側溝清掃や草刈りなどの作業を行っていただきました。

国の登録有形文化財への竹駒神社馬事博物館の登録

国の登録有形文化財への竹駒神社馬事博物館の登録について申し上げます。

昭和13年に開館した竹駒神社馬事博物館は、国の選定基準である建築後50年を経過し、また、和と洋のデザインが調和する均整の取れた外観が高く評価されたことから、国の登録有形文化財として本年中に登録されることになりました。

 

続いて、認定第１号から認定第８号まで、議案第46号から議案第49号まで及び議案第52号から議案第58号までの提案理由について申し上げます。

認定第１号から認定第８号までについては、令和２年度の岩沼市一般会計及び各種会計の決算について、地方自治法第233条第３項又は地方公営企業法第30条第４項及び同法第32条第２項の規定に基づき、議会の認定及び議決をいただこうとするものであります。

決算内容は、

一般会計では、

歳入が「270億９，253万７，348円」、

歳出が「254億６，589万７，686円」、

差引収支が「16億２，663万９，662円」、

国民健康保険事業特別会計では、

歳入が「39億７，065万５，297円」、

歳出が「38億４，439万５，128円」、

差引収支が「１億２，626万169円」、

後期高齢者医療特別会計では、

歳入が「４億６，912万９，710円」、

歳出が「４億５，985万３，913円」、

差引収支が「927万５，797円」、

介護保険事業特別会計では、

歳入が「37億２，093万８，925円」、

歳出が「35億２，684万６，192円」、

差引収支が「１億９，409万２，733円」、

矢野目西地区土地区画整理事業特別会計では、

歳入が「９億６，200万３，532円」、

歳出が「９億５，482万673円」、

差引収支が「718万２，859円」、

企業会計については、収益的収支についてのみ申し上げます。水道事業会計では「１億５，301万４，899円」の純利益、下水道事業会計では「１億676万249円」の純利益、特定公共下水道事業会計では「４，623万５，819円」の純利益となっております。

なお、決算の概要については、議案審議の際に会計管理者又は企業出納員から御説明申し上げます。

議案第46号については、下水道使用料の徴収錯誤に関する市政の総括責任者として、本年10月分の市長及び副市長の給料月額を減額するため、岩沼市特別職の職員で常勤のものの給与及び旅費に関する条例の一部を改正しようとするものであります。

議案第47号については、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の改正に伴い、引用条項の変更による文言の整理等を行うため、岩沼市個人情報保護条例の一部を改正しようとするものであります。

議案第48号については、東日本大震災復興特別区域法の改正に伴い、固定資産税及び都市計画税に係る課税免除適用期間を延長するため、岩沼市復興産業集積区域における固定資産税及び都市計画税の課税免除に関する条例の一部を改正しようとするものであります。

議案第49号については、新型コロナウイルス感染症の影響を含む自然災害に起因する債務の返済が困難な個人債務者において、宮城県信用保証協会が速やかに損失補償契約に基づく求償権の放棄等を行えるよう所要の改正を行うため、岩沼市中小企業者等制度融資損失補償条例の一部を改正しようとするものであります。

議案第52号については、県営岩沼地区第３分区土地改良事業の施行に伴い、同区域の字界を変更することについて、地方自治法第260条第１項の規定により、議会の議決をいただこうとするものであります。

議案第53号については、排水路部の掘削により表出したコンクリート殻を処分する必要が生じたため、令和２年度都市計画道路朝日竹の里線排水路改修工事の請負変更契約について、地方自治法第96条第１項第５号の規定により、議会の議決をいただこうとするものであります。

議案第54号については、令和３年度岩沼市一般会計補正予算（第６号）で、歳入では、交付決定に伴う普通交付税の増及び臨時財政対策債の減、新型コロナウイルスワクチン接種に係る国県支出金の増、前年度決算剰余に係る純繰越金の増など、また、歳出では、デジタル行政推進に係る経費の追加、先月20日以降の営業時間短縮等の要請に協力した事業者に対する岩沼市新型コロナウイルス感染症拡大防止協力金の追加、新型コロナウイルスワクチン接種に係る経費の増、高齢者へのインフルエンザワクチン接種無料化に係る経費の追加などを計上し、歳入歳出とも「８億６，968万２，000円」を追加し、総額を「196億３，058万９，000円」にしようとするものであります。

議案第55号については、令和３年度岩沼市国民健康保険事業特別会計補正予算（第１号）で、歳入では、前年度繰越金の確定等により、また、歳出では、過年度の国県支出金の精算により、歳入歳出とも「518万円」を追加し、総額を「40億８，079万６，000円」にしようとするものであります。

議案第56号については、令和３年度岩沼市後期高齢者医療特別会計補正予算（第１号）で、歳入では、前年度繰越金の確定により、また、歳出では、前年度歳入分に係る後期高齢者医療広域連合納付金の追加及び前年度一般会計繰入金の精算により、歳入歳出とも「927万４，000円」を追加し、総額を「４億７，850万円」にしようとするものであります。

議案第57号については、令和３年度岩沼市介護保険事業特別会計補正予算（第１号）で、歳入では、前年度繰越金の確定等により、また、歳出では、介護給付費国庫負担金の前年度歳入分の精算等により、歳入歳出とも「２億５，097万２，000円」を追加し、総額を「39億４，505万５，000円」にしようとするものであります。

議案第58号については、令和３年度岩沼市矢野目西地区土地区画整理事業特別会計補正予算（第１号）で、歳入では、前年度繰越金の確定により、また、歳出では、一般会計への繰出金の増により、歳入歳出とも「708万２，000円」を追加し、総額を「６億691万円」にしようとするものであります。

なお、詳細については、必要に応じて補足説明を申し上げますので、よろしく御審議を賜りますようお願い申し上げます。

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